26/07/2026
【番外編|GINZA SIX A Tree Phase2】
GINZA SIXで開催中の「A Tree」第2フェーズを見学してきました。
館内に展示されているのは吉野杉を用いた作品たち。ただ、今回の展示で主役になっているのは家具やオブジェではなく、その素材そのもののように感じました。
作家さんたちはそれぞれ異なるアプローチで吉野杉と向き合っています。
切り株を終わりではなく次の時間の始まりとして捉える作品。
一本の木から公共空間や人との関係性を考える作品。
製材という行為そのものを作品化したもの。
そして、杉を森の記憶を宿した存在として物語に昇華した作品。
表現方法は違っても、どの作品にも共通していたのは、木の向こう側を見ようとする視点だった様に思います。
森で育ち、伐られ、運ばれ、製材され、人の手を経て空間や道具になる。
その長いプロセスの中には、林業家さんや製材所、職人さんたちの技術や判断、そして何世代にもわたる営みがあります。
製材所で働いていると、丸太を見ることは日常の風景です。
でも今回の展示を見ていると、その一本が育つまでにとても長い時間が流れていること、その時間ごと自分たちは受け取っているのだという当たり前の事実を改めて考えさせられました。
特に印象的だったのは、プロダクトデザインの視点やコンセプトの立て方です。
現場にいると、こういう視点は意外と見えなくなってくる。だからこそ、海外も含めた多様な作家さんたちが吉野杉という素材をどう解釈するのかを見るのは純粋に面白かった。
そしてGINZA SIXという場所にこれがあることにも意味を感じます。
森や製材所で見れば当たり前の一本の杉が、銀座という都市の文脈に置かれ、世界で活躍するデザイナーさんたちの視点を通すことで、まるで創作料理のように新しい価値や見え方をまとっている。
良い空間には理由がある。
その理由を辿ると、デザイナーさんや建築家さんだけではなく、森を育ててきた人たちや木に向き合い続けてきた人たちの仕事に行き着く。
先日の高輪もそうでしたが、都市のど真ん中で、森の時間に触れるような不思議な展示でした。
【A Tree|GINZA SIX】
Visited A Tree Phase 2 at GINZA SIX.
What impressed me most was how each designer interpreted the same material—Yoshino cedar—in a completely different way.
Working in a sawmill, logs are part of my everyday life. But seeing them through the lens of international designers reminded me that wood carries not only material value, but also time, culture, craftsmanship, and stories.
What I found especially interesting was the way each designer built a concept around the material itself. When you’re close to the production side, it’s easy to lose sight of these perspectives.
In a place like GINZA SIX, a single cedar log feels almost like a piece of fine cuisine—familiar ingredients transformed into something entirely new through context, creativity, and design.
Good spaces have reasons behind them.
Sometimes, those reasons begin in the forest.